金利正常化の時代、どちらを優先すべきか?
2024〜2025年にかけては、変動金利が0.4〜0.5%台という超低金利で推移し、NISAの期待リターンは4〜6%と高い状態が続いていました。
私自身も2025年12月の記事で、こう書いています。
【50代からの資産防衛】日銀利上げで住宅ローンどうする?繰上げ返済vsNISA積立のリアルな選択 – 50代リアルマネー手帳
「変動金利が低い限り、繰上げ返済よりNISAの方が合理的。」
しかし2026年に入り、この前提が大きく揺らぎ始めています。
日銀は政策金利を0.75%まで引き上げ、長期金利は2%台に乗せ、
主要銀行の固定金利は過去最高水準。
市場は明確に「金利正常化」へ向かっており、変動金利ユーザーも無関係ではいられません。
この記事では、金利上昇局面における“返済 vs NISA”の最適解を、
最新の環境を踏まえて整理していきます。
固定金利の上昇は「短期金利上昇の予兆」
2026年2月、主要銀行が一斉に固定金利を引き上げました。
これは新規借入者向けの話ですが、同時に重要なシグナルでもあります。
- 長期金利が上がる=将来の短期金利(政策金利)上昇を市場が織り込み始めている
- 固定金利の上昇は、変動金利が後から追随する可能性を示唆
つまり、 変動金利ユーザーも“返済額が増える未来”を現実的に考える必要がある ということです。
これまで「変動金利は据え置きだから安心」と思われてきましたが、
2026年以降はそうもいかなくなってきました。
日銀の政策金利は今後も上昇余地あり
現在の政策金利は0.75%。
しかし、日銀の政策委員の多くは追加利上げに前向きで、インフレ率も2%台で粘着しています。
長期金利が2%台に乗っていることを考えると、
短期金利が1%台に向かう可能性は十分あると言えます。
変動金利は短期金利に連動するため、 2026〜2027年にかけて返済額が増える可能性は高い。
この点が、2025年までの環境と大きく異なるポイントです。
“返済 vs NISA”の比較はこう変わった
12月の記事では、 「変動金利0.4〜0.5% vs NISAの期待リターン4〜6%」 という構図でした。
しかし今はこうです。
以前(〜2025年)
- 変動金利:0.4〜0.6%
- NISAの期待リターン:4〜6% → 投資が圧倒的に有利
今後(2026年〜)
- 変動金利:1.0〜1.5%へ上昇の可能性
- NISAの期待リターン:4〜6%(変わらず) → 差が縮まる
返済は“確実なリターン”であるため、 金利が上がる局面では返済の価値が相対的に高まります。
判断基準(参考)
ここで、私なりの返済と投資の優先順位を判断するための基準を整理します。
| 変動金利 | 優先すべき行動 | 根拠 |
|---|---|---|
| 0.4〜0.6% | NISA優位 | 投資の期待リターン(4〜6%)が圧倒的に上 |
| 0.7〜0.9% | 返済と投資が拮抗 | リスクを取る価値が家計次第になるゾーン |
| 1.0%以上 | 返済優位 | “確実な1%”の価値が高く、投資との差が縮小 |
この基準は、 「返済=金利分の確実な利回り」 という性質と、
「NISA=期待値ベースのリターン」 という違いから導いたものです。
投資の期待リターンが4〜6%である一方、返済の利回りが1%を超えてくると、
「確実な1%」の価値が急に重くなりますね。
返済を優先すべき人の特徴
以下に当てはまる人は、返済の優先度が高まるかも知れません。
- 変動金利で借りている
- 残債が大きい
- 返済期間が長い
- キャッシュに余裕がある
- 今後の金利上昇が家計に影響しそう
特に、期間短縮型の繰上げ返済は利息削減効果が大きく、金利上昇局面では非常に有効ですね。
結論:2026年は“返済を検討し始める年”
金利が上がり始めた今、 「返済 vs NISA」のバランスは確実に変わりつつあります。
- 変動金利ユーザーは返済額増のリスクが高まっている
- 固定金利の上昇は短期金利上昇の予兆
- 投資の期待リターンとローン金利の差が縮小
- 返済は確実なリターンとしての価値が上昇
つまり、 2026年は“返済を真剣に検討し始めるタイミング” と言えるかも知れませんね。
もちろん、NISAのメリットは依然として大きいため、
「返済だけ」「投資だけ」ではなく、
返済と投資のハイブリッド戦略が現実的な選択肢になりますね。


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