「アート・オブ・スペンディングマネー」書評|50代からの“使う力”を磨く

お金

電車広告で気になっていた一冊。『アート・オブ・スペンディングマネー』。

年末年始の休暇中、じっくり読んでみた。

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名著『サイコロジー・オブ・マネー』を読んで、「お金の増やし方」ではなく「お金との向き合い方」に目を開かれた方も多いのではないでしょうか。

その著者モーガン・ハウセルによる新作がこの『アート・オブ・スペンディングマネー』です。

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お金の使い方について考えるとき、私たちはつい「節約」や「投資」、「貯蓄」といったテクニックに目を向けがち。

でも、『アート・オブ・スペンディングマネー』は、そんな表面的な話ではなく、「そもそもお金とは何のためにあるのか?」という根本的な問いを投げかけてくる。

読み進めるうちに、お金は単なる手段ではなく、自分の価値観や生き方を映し出す鏡のような存在だと気づかされる

この本は、数字やノウハウではなく、“お金とどう向き合い、どう使うか”という、もっと深いレベルでの気づきを与えてくれる一冊でした。

著者紹介

モーガン・ハウセル(Morgan Housel)米国の人気ファイナンス作家・投資コラムニスト。 投資会社コラボレーティブ・ファンドのパートナーであり、元ウォール・ストリート・ジャーナルおよびモトリーフールのコラムニストとしても活躍。 彼の代表作『サイコロジー・オブ・マネー』は、世界中でベストセラーとなり、「お金の増やし方」ではなく「お金との向き合い方」に焦点を当てた新しい視点が、多くの読者の共感を呼んだ。

特に印象に残った3つのポイント

1.「お金を考えずに生きる」ことこそが、究極のゴール

「人がお金に本当に求めているのは、お金のことを考えずに生きていけるようになることではないだろうか。」

多くの人が「お金を増やすこと」ばかりに意識を向けがちですが、本当に欲しいのは“お金に縛られない自由”だと思います。

でも、貯蓄が習慣になりすぎると、「お金を使うこと」に罪悪感を持ってしまうこともある。

「目標を達成していながらそれを認めようとしないのは、目標を達成できなかったのと同じくらい良くないことだ。」

この言葉は、まるで「もう十分頑張ったよ」と背中を押してくれてる気がした。

2.「自立を買う」という考え方

「好きなときに、好きな人と、好きなことをする力だ。それには計り知れない価値がある。」

お金はモノを買うためだけじゃなくて、「自由」や「自立」を買うための手段でもある。

たとえ少額でも貯蓄ができたら、それは“未来の選択肢”を買ったことになる。

この考え方を持つだけで、貯金がもっと前向きな行為に感じられるようになる。

3. お金の使い方は「実験と選別」──アインシュタインの才能に学ぶ

「理論物理学者のアルバート・アインシュタインも。自らの最大の科学的才能は、『何千もの論文や実験結果を精査し、一握りの重要なものを見つけ出し、それ以外はすべて無視する能力である』と述べている。」

この言葉は、科学の世界だけじゃなく、私たちのお金の使い方にも通じる。

つまり、たくさんの選択肢に触れ、その中から本当に価値あるものだけを選び取る力が大切だということ。

本書では、食事、旅行、服、スポーツイベントなど、さまざまなことにお金を使ってみて、「喜びを感じられないならすぐにやめる」ことをすすめている。

これはまさに、アインシュタインが語った“選別の才能”を、日常の消費に応用するという発想。

お金の使い方も、人生の実験のひとつ。試して、感じて、選び抜く。

そうやって、自分にとって本当に価値ある「使い道」が見えてくる。

読み終えて

『アート・オブ・スペンディングマネー』を読み終えて、心に残ったのは「お金の本当の役割とは何か?」という問いでした。

著者はこう語る。「人がお金に本当に求めているのは、お金のことを考えずに生きていけるようになることではないだろうか」。

この一文に、思わずハッとさせられた。

私たちはついお金を増やすことや節約することに意識を向けがちですが、それは本来の目的ではなく、手段のはず。

お金を通じて得たいのは、安心や自由、そして大切なことに集中できる時間。

しかし、貯蓄が習慣になりすぎると、その目的を見失ってしまうことがある。

お金を貯めることがアイデンティティの一部になってしまい、使うべきときに使えなくなる。

著者は「目標を達成していながらそれを認めようとしないのは、目標を達成できなかったのと同じくらい良くないことだ」と語る。

これは、人生のある段階で「もう十分だ」と自分に言ってあげることの大切さを教えてくれる。

もうひとつ印象的だったのは、「自立を買う」という考え方。

貯金はただの数字ではなく、「好きなときに、好きな人と、好きなことをする力」を買っているのだという視点は、これまでの価値観を大きく揺さぶった。

お金は未来の選択肢を広げるためのチケット。

そう考えると、貯めることも使うことも、もっと前向きに捉えられるようになる。

そして何より心に残ったのは、「お金の使い方は実験である」というメッセージ。

著者は、さまざまなことにお金を使ってみて、合わなければすぐにやめることを勧めている。

これは、理論物理学者アインシュタインの「何千もの論文や実験結果を精査し、一握りの重要なものを見つけ出し、それ以外はすべて無視する能力」という言葉と重なる。

つまり、私たちもお金の使い方を通じて、自分にとって本当に価値あるものを見つけ出す力を磨いていくべきなのだ。

この本は、単なる「お金の使い方」の本ではない。

お金を通して、自分の価値観や人生の優先順位を見つめ直すために大切な一冊。

「何のためにお金を使うのか」を、これまで以上に丁寧に考えたい。

そして、自由と喜びのために、お金と向き合っていきたい。

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