今週は久しぶりに、「感情をテストされる相場」だった。
米・イランの軍事的緊張でS&P500が急落し、翌日には和平交渉の進展で急回復。週末には史上最大のIPO「SpaceX上場」まで重なった。
銀行員30年の現場で、リーマンショックもコロナショックも経験してきた。こうした乱高下も「長期投資家には通過点」と感じられるのは、あの頃の経験があるからこそだと思う。
米国市場:SpaceX上場とイラン和平交渉が動かした1週間
米・イランの軍事衝突と和平交渉
週前半、米・イランの軍事的緊張が一気に高まった。
6月10日(水)、S&P500は急落。NY原油先物(WTI7月限)は91.78ドルまで上昇し、エネルギーコスト上昇への懸念が幅広いセクターに売りを呼んだ。市場全体にリスクオフの空気が漂った。
翌6月11日(木)、空気が一変した。トランプ大統領が「イランとの和平合意が間近」と発言。
S&P500は前日の下落をほぼ取り戻す大幅反発を見せた。
週末には「欧州での和平協定署名が今週末に迫っている」との報道も流れ、原油は85ドル付近まで急落。
結果として、S&P500の週間終値は7,431(先週末比+0.64%)。
乱高下の割に、週を通じてしっかり上昇で着地した。
SpaceX、史上最大のIPO上場
6月12日(金)、SpaceXがNasdaqに上場した(ティッカー:SPCX)。
IPO価格は1株135ドル。初値は150ドルで始まり、終値は161ドル(+19.3%)と力強いデビューを飾った。
時価総額は2兆ドル超、調達額は約750億ドルと史上最大のIPOとなった。
ただ、「史上最大」という言葉には冷静でいたい。上場初日の盛り上がりが、その後も続くとは限らない。
欧米の機関投資家が繰り返し言っていた言葉がある。「メガIPOの翌年は荒れやすい」。個人投資家としては、本業であるS&P500インデックスの積立を粛々と続けることが、結果的に最も賢明な選択になることが多い。
注目指標と投資家心理(Fear & Greed、VIX)
CNNのFear & Greed Indexは今週を通じて「恐怖(Fear)」ゾーンで推移。6月12日時点で34を記録した。
和平期待で週末にかけて若干の改善は見られたが、引き続き警戒感の高い水準が続いている。
6月10日には米5月消費者物価指数(CPI)が発表された。
インフレはいまだ目標の2%を上回る水準で推移しており、来週のFOMCへの注目度がさらに高まっている。
日本市場:地政学リスクとAI半導体株の乱高下
日経平均・TOPIXの動き
6月12日(金)の日経平均終値は66,020円。週間騰落率は約-1.4%と、今週は軟調な展開となった。
週前半は米・イランの緊張を受けてリスクオフムードが先行。国内の買い手が慎重姿勢を強め、売りが続いた。
週後半はAI・半導体関連株が持ち直す場面もあったが、全体の重さを払拭するには至らなかった。
歴史的高水準から若干の調整が入った形。
ただ、日本株の長期的な構造変化(ROE改善・株主還元強化)の流れは変わっていない。
短期の振れに惑わされず、長期の視点を保ちたい。
為替(ドル円)の動向
ドル円は今週、159〜160円前半のレンジで推移した。
週中には160円台半ばに達する場面もあり、日本政府・日銀による介入警戒感が一気に高まった。
来週は日銀の金融政策決定会合とFOMCが同週に重なる。
どちらの結果次第でも、ドル円は大きく動く可能性がある。
160円台の定着か、それとも円高への転換か。
為替の方向感は、来週が一つの分岐点になりそうだ。
📚 今週のブログ更新
今週紹介したのは、『世界一わかりやすい為替の本』(上野泰也)。
金融機関30年の私が読んで、思わず唸った一冊。
「この知識、たった一冊で全部学べるとは」
長期インデックス投資家であっても、円安・円高の仕組みを知っているかどうかで、投資の景色はずいぶん変わる。
今週のドル円が160円台半ばに突入した場面を見ながら、あらためて手に取りたくなった一冊。
👉 書評ブログを読む:『世界一わかりやすい為替の本』上野泰也
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👤 今週の個人的な記録
今週の習慣:水筒・おにぎり持参
東京のオフィス街では、ランチ1,400円+コーヒー400円で1日1,630円がかかります。
これを水筒とおにぎり持参にすると、1日の節約額は約1,630円。年間にすると約39万2,000円の差になる。
インデックス投資(年利7%想定)に回すと…
お昼とコーヒーを手作りに変えるだけで、30年で約3,700万円の差になります。
小さな習慣が、複利で大きく育つ。これが資産形成の本質だと思っています。これが私なりの答えです。
みなさんはどんな工夫をされていますか?ぜひ教えてください🙏
🔎 来週の注目ポイント
📝 まとめ
SpaceX上場とイラン和平。2つの大型イベントが重なった、今週の市場だった。
S&P500が急落した日、「売ってしまうか、静かに持ち続けるか」。
その選択に直面した人も多かったと思う。
長期投資の本質は、まさにその分岐点での選択に凝縮されている。
来週は日銀・FOMCという重要な節目が続く。
短期の値動きに意識を向けすぎず、自分の積立ペースを守る。
それが結局、最も確実な道だと感じている。
インデックス投資の積立は、市場が揺れるほど「安く買える機会」でもある。
乱高下を恐れず、自分の計画を信じて続けていきたい。
あなたの資産形成の軸は、今週の乱高下でもぶれませんでしたか?
50代からの資産形成について、静かに誠実に発信しています

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