相場を読む力より、続ける力。習慣・行動・思考法を扱った本から、50代の資産形成を支える土台を考えていきます。
この本を一言でいうと
「より少なく、しかしより良く」
自分にとって本質的に大切なものは何かを真剣に考える。
そして、大多数の不要なものを切り捨て、大切なものに専念する。
99%の無駄を捨て、1%に集中する。
最小の時間で成果を最大化する方法を教えてくれる一冊です。
ネットとSNSの進化により、私たちは情報に振り回される日々を送っています。
平日は仕事で終わり、週末は疲れをとるだけで終わる。
それを延々と繰り返し、自分がどうなりたいかを考える時間すらないまま、ただ時間だけが過ぎていく。
そうした状況から脱却するために、この本は大きなヒントをくれます。
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心に残ったポイント3つ
① 今この瞬間に没頭する──小野二郎の姿
本書には、映画『二郎は鮨の夢を見る』で有名になった世界最高の寿司職人、小野二郎さんが登場します。
何十年も寿司を握りつづけてきた彼は、流れるような優雅さで見事な寿司を握る。
単に練習の成果というだけではありません。
寿司を握る彼の姿を見ると、身も心も今この瞬間に没頭していることがわかる、と著者は書いています。
今このときを生きているから、目の前の仕事に全力で没頭できる。よけいな考えにエネルギーが奪われることもない。
持てる力のすべてを賭けてこそ、偉大な仕事は可能になるのだ。
予告編はYouTubeで見ることができます。
100歳近くになる小野二郎さんが、お寿司と真剣に向きあい、常に上達しようと努力する姿。
人生のなかで何が重要かを考え、それを貫く真剣な姿は、まさにエッセンシャル思考の実践者です。
私の祖父は農家で、亡くなる直前まで畑に行っていました。 その姿を今でも覚えています。
自分自身も生涯現役で社会貢献していきたいと真剣に考えていますが、小野二郎さんの姿はそれに近く、いつかそんな恰好いい人になりたいと思わせてくれます。
ちなみにホームページを拝見すると、食事は88,000円以上とありました。
気楽に行けるわけではありませんが、いつも予約でいっぱいだといいます。
私もいつか、あの真剣勝負の空気を味わいに、お金を貯めて行ってみたいと思っています。
② 「一度きりの人生」を、どう使うか
本書には、メアリー・オリバーの詩の一節が引用されています。
教えてください、あなたは何をするのですか その激しくかけがえのない一度きりの人生で
著者は読者に、ここでいったん読むのをやめて、この問いをじっくり考えてほしいと語りかけます。
人生がいかに短いか。
残されたわずかな時間を、いったいどのように使いたいのか。
私自身、学生時代、そして社会人として、レールの引かれた道を歩んできました。
会社員30年を経て50代となった今、親との時間や、自分の残り人生を意識するようになりました。
残りの人生で何をしたいか真剣に考えたとき、やはり親や家族との時間が一番でした。
そのために必要なのは、この3つ。
- お金
- 健康
- いつでも会える場所に住むこと
この3つに絞ったとき、日々何をすべきかがはっきり見えてきました。
私の日々の習慣についてはこちらの紹介ページに書いていますので、よかったら見てみてください。
50代は、この問いに向き合うのにちょうどいい時期だと思います。
まだ十分な時間があり、同時に「時間は有限だ」という実感も持てる。この両方が揃うタイミングは、人生でそう長くありません。
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③ 見極めるための5つの条件
エッセンシャル思考の人は、そうでない人よりも多くの選択肢を検討する。
これは意外に感じるかもしれません。
少なく選ぶために、まず広く見る必要があるということです。
本書は、本当に重要なものを見極めるために必要な5つを挙げています。
- じっくりと考える余裕
- 情報を集める時間
- 遊び心
- 十分な睡眠
- 何を選ぶかという厳密な基準
「睡眠」が入っているのが印象的です。
疲れた頭では、重要なことと瑣末なことの区別がつかなくなる。
これは経験的にもよくわかります。
本書ではウォーレン・バフェットの例も紹介されています。
彼は「われわれの投資方針は、ほぼ無頓着に近い」と語り、少数の投資先だけを相手にし、一度買ったら長く保有しつづける。
資産の9割は、たった10種類の投資によるものだといいます。
バフェットは若い頃、数百の正しい決断をすることは不可能だと悟った。
そこで絶対に確実と思われる投資先だけに限定し、そこに大きく賭けることにした。手を出さないという判断が、その富をもたらしたのである。
ここは、金融機関に30年勤務した経験から見ても、そのとおりだと感じます。
投資の現場でよく見るのは、逆のパターンです。
話題の銘柄、注目のテーマ、新しいファンド
──次から次へと手を広げ、気づけばポートフォリオが何十本にも膨れ上がっている。
一つひとつを深く理解しないまま持っているので、下落局面で判断ができず、結局狼狽売りしてしまう。
自分が理解できる範囲に絞る。それ以外には手を出さない。
この規律を持てるかどうかが、長期の成果を大きく分けます。
バフェットがコカ・コーラのような「自分が知っている会社」に集中したのは、まさにこれです。
私自身も、しっかり情報を集め、自分の頭でじっくり考え、遊び心を持ちながら、十分な睡眠をとる。
この地味なプロセスを続けることが、目的を達成するために一番大切だと確信しています。
昼寝は昔から大好きで、週末は昼寝をするために朝活をしているような感覚ですが、それでも立ち止まって考える時間は確実に増えました。
すぐに結果が出なくても、半年、1年と経つうちに、少しずつ芽が出るようになる。
このプロセスの大切さを、実感として持てるようになりました。
この本を読んで得られる変化
- 「やらないこと」を決められるようになる
- 情報やSNSに振り回される時間が減る
- 投資でも仕事でも、対象を絞る勇気が持てる
- 睡眠や余白の時間を「無駄」と思わなくなる
- 残りの人生で何を優先するかが、はっきりする
こんな人におすすめ
- やることが多すぎて、いつも時間に追われている人
- 50代になり、残り時間を意識しはじめた人
- 投資対象を広げすぎて管理できていない人
- 「忙しいのに何も進んでいない」と感じている人
- 人生の優先順位を、一度整理したい人
まとめ
時間は永遠にあると思いがちで、つい色々なことに手を出してしまいます。
でも時間は有限です。
それを肝に銘じ、自分にとって重要なことに専念し、多くの無駄を切り捨てる。
あのウォーレン・バフェットでさえ、自分が知っている会社以外は切り捨てている。
私たちが「あれもこれも」と手を広げる理由は、どこにもありません。
教えてください、あなたは何をするのですか その激しくかけがえのない一度きりの人生で
50代からの資産形成も、生き方も、この問いから始まるのだと思います。
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