弱い雇用統計とダウ最高値のねじれ|今週の資産形成ニュース(7月第1週)

今週の資産形成ニュース

ダウは史上最高値の52,900ドル、その裏でハイテクは大幅安。
「悪いニュースが買い材料になる」典型的な一週間でした。
銀行員として30年、こういうねじれた相場を何度も見てきましたが、慌てて動いた人ほど後悔するのが常。
数字を一つずつ整理していきます。

S&P 500(7/2終値)
7,483.24
▲ +1.76% 先週比
NYダウ(7/2終値)
52,900.07
▲ +1.89% 先週比
ドル円(今週レンジ)
160.9〜162円
弱い米雇用統計で円がやや強含み

CNN Fear & Greed Index(7/2)
Extreme FearFearNeutralGreedExtreme Greed
32 Fear(恐怖)
ダウが最高値を更新した週でも心理は恐怖寄り。ハイテクの荒い値動きが影を落としています。

米国市場:雇用減速がダウを押し上げた一週間

6月雇用統計、予想を大きく下回る

7月2日発表の6月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比5.7万人増

市場予想の11.5万人を大きく下回り、5月分も12.9万人増へ下方修正されました。

失業率は4.2%へ上昇。

 

普通なら株安要因ですが、今回は逆でした。

ウォーシュ議長率いるFRBの追加利上げ観測が後退し、ダウは7月2日に1.14%高の52,900.07ドルで史上最高値を更新。

週間では+1.89%の上昇でした。

なお7月3日(金)は独立記念日の振替で休場、今週は4営業日。

ハイテクには逆風、ローテーションが鮮明に

同じ7月2日、ナスダック100は1.61%安

AIデータセンター投資の収益性への警戒、OpenAIのIPOが2027年に延期されるとの報道、メモリ価格高騰によるアップルやマイクロソフトのハード値上げなど、テック株には売り材料が続きました。

 

マイクロンが売上高414億ドルの過去最高決算を出しても株価は伸び悩む。

「良い決算でも売られる」のは、期待値が高すぎるサインとも読めます。

資金はヘルスケアや生活必需品などディフェンシブへ。アルファベットのダウ採用、SpaceXのナスダック100採用(7/6予定)といった構造変化も話題になりました。

銀行員30年の視点

リーマンショックのときも、指数の最高値と投資家心理の悪化が同居する局面がありました。
こうした「ねじれ」の答え合わせには時間がかかります。
予測するより、どちらに転んでも続けられる積立額にしておくこと。
現場で学んだ、地味ですが確かな備えです。

注目指標と投資家心理(Fear & Greed、VIX)

CNNのFear & Greed Indexは32、「Fear(恐怖)」ゾーン。

指数が最高値圏なのに心理は恐怖寄り。

上昇の中身がディフェンシブ中心で、半導体指数SOXが6%超下落する日もあるなど、足元のボラティリティが高いことの裏返しといえます。

日本市場:7万円タッチと押し目買いの攻防

日経平均・TOPIXの動き

日経平均は週間で383円高(+0.55%)の69,744.07円

6月30日には一時70,062円と初の7万円台に乗せる場面もありました。

金曜は売り先行から、キオクシアの切り返しをきっかけに1,010円高と大幅反発。

 

TOPIXは3,829ポイント前後。

AI・半導体一辺倒だった物色が内需・消費関連へ広がる、セクターローテーションが今週の特徴でした。

半導体が売られても、消費関連が買われる。

この物色の広がりが、市場の底堅さを支えているように見えます。

為替(ドル円)の動向

ドル円は6月に約40年ぶりの162円台をつけたあと、今週は弱い米雇用統計を受けて一時160.92円まで軟化。

報道ベースの一般情報として、外為情報サイトでは7月のレンジを159.50〜165.00円と想定する予想が示されています。

月後半にはFOMCと日銀会合を控え、市場では円安地合いが続きやすいとの見方や、「骨太の方針」が日銀の追加利上げをけん制するとの観測も伝えられています。

※上記は各社の見通しの紹介であり、私自身の相場予想ではありません。

📚 今週のブログ更新

今週は『「名目GDPって何?」という人のための経済指標の教科書』を取り上げました。

GDPの公式を知ったら、日本の現実が透けて見えた。消費・投資・政府支出・貿易収支——この4つで、なぜS&P500なのかが腑に落ちる。

金融30年、数字を追い続けた理由がわかった気がします。

👉 書評ブログを読む:『「名目GDPって何?」という人のための経済指標の教科書』

👤 今週の個人的な記録

今週の気づき:続けながら、改善する

同じことを続けながら、手を動かして学び、修正する。

今週はその大切さをあらためて感じました。

毎日のランニングは、その日の体調で体の変化に気づけるように。

Xやブログも、続けるほどに小さな気づきと改善が積み重なり、文章力やまとめる力として仕事に生きています。

インデックス投資は、社会や経済を学ぶ大きな教材。

FP2級の学習も、意外なところで役に立ちます。

社会人になりたての頃は、20年、30年という時間の長さを想像できませんでした。

50代の今は、その重みを感じます。時間とエネルギーは有限。

だからこそ、気づいたことを改善しながら、コツコツ積み上げていこうと思います。

長く続けた人が結果を掴むのは、続けながら改善し続けた積み重ねの結果。
みなさんは、何を続けていますか?

🔎 来週の注目ポイント

  • FOMC議事要旨(7/8)
    ウォーシュ体制下の6月会合。据え置き判断の中身と、利上げ再開の温度感を確認
  • SpaceXのナスダック100採用(7/7)
    6月IPO銘柄の指数入り。パッシブ資金の流入に伴う需給の変化に注目
  • 米イラン協議の再開時期
    ハメネイ師の葬儀(7/4〜9)後に交渉再開へ。原油価格と地政学リスクの行方
  • 日米の半導体株
    SOX、エヌビディア、SKハイニックス、キオクシア。ローテーションの持続性を測る試金石
  • ドル円160円台の攻防
    月後半のFOMC・日銀会合をにらみ、円安地合いが続くかどうか

📝 まとめ

最高値のダウ、恐怖ゾーンの投資家心理、160円台のドル円。

強気と弱気が同居する、判断の難しい週でした。

こういうときこそ、積立の設定を変えず、淡々と続けるのが原則。

相場のねじれは、いつか解消されます。

来週以降も発信つづけていきます。よかったら、Xをフォローいただけると嬉しいです。

50代からの資産形成について、静かに誠実に発信しています

▶ aroundfiftyreal.com/introduction/

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