はじめに:なぜ米国の経済指標を見るべきなのか
「米国の経済指標って、種類が多すぎて何を見ればいいかわからない…」
そんな声をよく聞きます。
確かに、雇用統計・CPI・PCE・GDP・FOMC・ISM…と毎月のように重要指標が続き、個人投資家にとってはとてもすべてを追いかけることはできませんよね。
でも、安心してください。
米国経済の方向性を把握するには、数十の指標をすべて見る必要はありません。
重要な指標に絞って、「いつ」「何が」発表されるかを事前に把握しておくだけで、相場の動きに慌てなくなります。
この記事では、毎月保存しておける米国主要経済指標の一覧(保存版)と、2026年6月の発表カレンダーをまとめました。
初心者の方も中級者の方も、ぜひブックマークしてご活用ください。
📊 米国の主要経済指標一覧(保存版)
| 指標名 | 英語名 | 発表頻度 | 注目ポイント | 市場への影響 |
|---|---|---|---|---|
| GDP(国内総生産) | Gross Domestic Product | 四半期(速報・改定・確報) | 米国経済全体の成長率。プラス成長継続かどうか | 株・ドル・金利に広く影響 |
| PCEデフレーター | PCE Price Index | 月次 | FRBが最重視するインフレ指標。コアPCEに注目 | 金利・ドルに直接影響 |
| CPI(消費者物価指数) | Consumer Price Index | 月次 | 市場が最も注目するインフレ指標。コアCPIも重要 | 株・債券・ドルに大きく影響 |
| 雇用統計(NFP) | Nonfarm Payrolls | 月次(翌月第1金曜) | 非農業部門就業者数+失業率。FRBの判断材料 | 最大級の相場変動要因 |
| ADP雇用報告 | ADP Employment Report | 月次 | 民間雇用の先行指標。NFPの2日前に発表 | NFP前の相場予測に活用 |
| ISM製造業景況指数 | ISM Manufacturing PMI | 月次(第1営業日) | 50超=景気拡大。製造業の先行き判断 | 株・ドルに影響 |
| ISM非製造業景況指数 | ISM Services PMI | 月次(第3営業日) | 米国GDPの約70%を占めるサービス業の体感景気 | 株・ドルに影響 |
| 小売売上高 | Retail Sales | 月次 | 個人消費の動向。GDPの約70%を占める消費を把握 | 消費株・ドルに影響 |
| 住宅着工件数 | Housing Starts | 月次 | 住宅市場の健全性。金利上昇の影響が出やすい | 住宅株・景気先行指標として注目 |
| 中古住宅販売件数 | Existing Home Sales | 月次 | 住宅市場全体の動向。在庫水準も重要 | 住宅関連株・リート |
| FOMC政策金利 | Federal Funds Rate | 年8回 | 利上げ・据え置き・利下げの決定。声明文も重要 | 全市場に最大の影響 |
| FOMC議事要旨 | FOMC Minutes | 年8回(会合3週間後) | 委員の議論の詳細。次回会合の方向性を探る | 金利・ドル |
| ミシガン大学消費者信頼感 | Michigan Consumer Sentiment | 月次(速報・確報) | 消費者の景気見通し。個人消費の先行指標 | 消費関連株 |
| 耐久財受注 | Durable Goods Orders | 月次 | 設備投資の先行指標。コア受注(非国防・非航空)に注目 | 製造業株・ドル |
| 新規失業保険申請件数 | Initial Jobless Claims | 週次(毎週木曜) | 雇用市場のリアルタイム指標。増加は景気悪化サイン | 株・ドル |
📅 今月の米国経済指標カレンダー(2026年6月版)
⚠️ 市場休場日あり:6月19日(金)はジューンティーンス(Juneteenth)で米国市場はお休みです。
🗓️ 今月のFOMC:6月16日(火)〜17日(水)開催。SEP(経済見通し・ドットプロット)あり。
| 日付 | 曜日 | 指標名 | 英語名 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 6月1日 | 月 | ISM製造業景況指数(5月) | ISM Manufacturing PMI | 50超維持か。関税影響の確認 |
| 6月1日 | 月 | 建設支出(4月) | Construction Spending | 住宅・インフラ投資の動向 |
| 6月2日 | 火 | JOLTS求人件数(4月) | Job Openings (JOLTS) | 求人数+離職率で労働市場の引き締まり度を確認 |
| 6月3日 | 水 | ISM非製造業景況指数(5月) | ISM Services PMI | サービス業の体感景気。米経済の実態を反映 |
| 6月4日 | 木 | 生産性・単位労働コスト改定値(1Q) | Productivity & Costs (R) | インフレ圧力の把握に重要 |
| 6月5日 | 金 | 🔴 雇用統計(5月) | Nonfarm Payrolls | 就業者数+失業率。今月最大の注目指標 |
| 6月9日 | 火 | 国際収支(4月) | Int’l Trade in Goods & Services | 貿易赤字の行方。ドル方向性に影響 |
| 6月10日 | 水 | 🔴 CPI(5月) | Consumer Price Index | インフレ再燃か鈍化か。コアCPIに注目 |
| 6月11日 | 木 | PPI(5月) | Producer Price Index | CPIの先行指標。川上インフレの確認 |
| 6月12日 | 金 | ミシガン大消費者信頼感・速報(6月) | Michigan Sentiment (Prelim) | 関税・インフレへの消費者不安度を確認 |
| 6月16日 | 火 | 住宅着工件数・建設許可件数(5月) | Housing Starts & Permits | 高金利環境での住宅市場の状況 |
| 6月16日 | 火 | 🔴 FOMC(1日目) | FOMC Day 1 | 6月会合スタート |
| 6月17日 | 水 | 🔴 FOMC(2日目)・政策金利発表・記者会見 | FOMC Decision + Press Conf. | SEP(ドットプロット)あり。利下げ示唆があるか |
| 6月17日 | 水 | 小売売上高(5月) | Retail Sales | 個人消費の動向。GDP予測の鍵 |
| 6月18日 | 木 | フィラデルフィア連銀景況指数(6月) | Philadelphia Fed Index | 製造業の地域先行指標 |
| 6月19日 | 金 | ⛔ ジューンティーンス(市場休場) | Juneteenth Holiday | 米国市場はお休み |
| 6月24日 | 火 | 新築住宅販売件数(5月) | New Home Sales | 住宅需要の先行指標 |
| 6月25日 | 木 | 🔴 GDP確報値(2026年1Q) | GDP (3rd Estimate), Q1 2026 | 1Q成長率の最終確定値 |
| 6月25日 | 木 | 🔴 PCEデフレーター(5月) | Personal Income & Outlays / PCE | FRBが最重視するインフレ指標。利下げ判断の鍵 |
| 6月25日 | 木 | 耐久財受注(5月) | Durable Goods Orders | 設備投資の先行き。コア受注(非国防・非航空)に注目 |
| 6月26日 | 金 | ミシガン大消費者信頼感・確報(6月) | Michigan Sentiment (Final) | 速報値からの修正幅を確認 |
| 6月30日 | 火 | JOLTS求人件数(5月) | Job Openings (JOLTS) | 月末最後の労働指標 |
※ 毎週木曜日:新規失業保険申請件数(Initial Jobless Claims)が発表されます。
🔑 2026年6月の特別注目ポイント
1. 🏦 FOMC会合(6月16〜17日)+ウォーシュ新議長デビュー+SEP(ドットプロット)
今月最大の注目イベントです。
ケビン・ウォーシュ新FRB議長にとって、初めて主催するFOMC会合がこの6月です。
ウォーシュ氏は2026年5月13日に上院で承認(賛成54・反対45と史上最僅差)、5月22日に正式就任しました。
6月会合はSEP(Summary of Economic Projections)つきで、年内の利下げ回数に関するドットプロットが新体制下で初めて更新されます。
トランプ大統領が利下げを強く求める中、ウォーシュ新議長がFRBの独立性を維持しながらどんな姿勢を見せるかが最大の焦点です。
記者会見での一言一句が市場を大きく動かす可能性があります。
FOMC議事要旨は約3週間後の7月8日頃に公開予定です。
2. 📊 PCEデフレーターとGDP確報値が同日発表(6月25日)
6月25日(木)には、FRBが最重視するインフレ指標のPCEデフレーター(5月分)と、GDP確報値(2026年1Q)が同じ日に発表されます。
FOMC通過後のこのタイミングで、インフレの方向性と経済成長の実態が同時に確認できる重要な日です。
6月最大のサプライズになる可能性もあります。
3. ⛔ ジューンティーンス(6月19日・金)は市場休場
6月19日(金)はジューンティーンス(Juneteenth National Independence Day)で米国市場はお休みです。
FOMC翌日の週末でもあるため、FOMC後の相場の動きを消化する時間が限られることに注意しましょう。
🎯 特に重要な5指標(初心者はここだけでOK)
投資初心者の方は、まずこの5つだけをカレンダーに登録しておけば十分です。
- PCEデフレーター(6月25日):FRBが最重視するインフレ指標。利下げ判断の直接材料
- 雇用統計(NFP)(6月5日):就業者数と失業率。最も相場を動かす指標
- CPI(6月10日):市場参加者が最も注目するインフレ指標
- GDP確報値(6月25日):米国経済が本当に成長しているかを最終確認
- ISM製造業・非製造業(6月1・3日):景気の方向性を月初めに把握できる先行指標
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経済指標の「名前」は知っていても、「なぜその数字が重要なのか」「どう読めばいいのか」まで理解できていますか?
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雇用統計・CPI・FOMC… ニュースで聞き流していた経済指標が、読んで初めて”点”が”線”になります。
長期インデックス投資家でも、経済を知ることで投資がもっと豊かになりますよ。
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🧭 まとめ
2026年6月は、FOMCとPCE・GDPが同月に集中する、相場の方向性が大きく決まりやすい月です。
年内利下げへの期待が続く中、雇用統計(6/5)とCPI(6/10)でインフレ・雇用の現状を確認し、FOMC(6/16〜17)でFRBの今後の方針を見極め、そして月末のPCE(6/25)で最終的なインフレ動向を確認する——という流れで情報を整理するのがおすすめです。
また、6月19日(金)のジューンティーンスで市場が1日休場になることも頭に入れておきましょう。
米国経済の「体温計」をしっかりチェックして、相場の急変に慌てない投資ライフを!📈
※ 発表日は予告なく変更される場合があります。最新情報は各機関の公式サイト(BLS・BEA・FRB等)でご確認ください。

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