AI投資への疑念が市場を揺るがした週|今週の資産形成ニュース(6月第4週)

今週の資産形成ニュース

今週の日経平均は月曜日に史上最高値72,353円を記録したあと、週末には69,360円まで約3,000円急落。
米国ではオープンAIのIPO延期報道がAI株全面安のトリガーとなり、ナスダックは週間4.6%安となった。
銀行員30年の経験から言えば、「最高値の翌週に急落」というパターンは珍しくない。
相場の温度が急に変わる瞬間こそ、自分のルールが試される。

S&P 500(6/26終値)
7,354
▼ -1.6% 先週比
NYダウ(6/26終値)
51,876
▲ +0.6% 先週比
ドル円(今週レンジ)
161円台
介入警戒ゾーン継続

CNN Fear & Greed Index(6/27時点)
Extreme FearFearNeutralGreedExtreme Greed
25 Extreme Fear(極度の恐怖)
週初40台 → 週半ば28 → 週末25。オープンAI報道を受けて急速に悪化し、Extreme Fearゾーンに。

米国市場:AI投資の採算性に疑念が広がる

オープンAI IPO延期報道がトリガーに

週末金曜日、オープンAIが2026年中に予定していたIPOを、

2027年に延期する可能性を検討しているとの報道が流れ、

AI関連株が一斉に売られた。

 

CEOのサム・アルトマン氏は1兆ドルという評価額にこだわり、

現時点での上場より高値での上場を優先する姿勢とされる。

 

この報道を受けてソフトバンクグループが12%超下落するなど、

AI関連企業の連鎖安につながった。

 

根本にある懸念はIPOの時期だけではない。

マイクロソフト・アルファベット・アマゾン・メタの4社合計で、

2026年のAI設備投資額が4,520億ドルを超える見通しの一方、

これら企業のフリーキャッシュフローは伸び悩んでいる。

 

「投資は膨らむが、リターンが見えない」という不安が、AI相場の空気を変えた週。

 

半導体・AI関連株の全面安

ブロードコムが示した慎重な見通しと、メモリチップ市場の需給悪化を背景に、

半導体株が広範に売られた。

 

インテル -7.6%、AMD -6.2%、マイクロン・テクノロジー -8.5%、エヌビディア -3%。

韓国のSKハイニックスとサムスン電子はそれぞれ12%超の下落を記録した。

ナスダックは週間で-4.6%となり、今年最大級の下落週のひとつとなった。

 

海外勤務10年の視点

こうした「セクター全体が同時に下がる局面」は、

往々にしてマクロの不安が個別銘柄の業績評価より先に立っているサイン。

海外勤務中に経験してきたが、

こういう売られ方はパニックが一巡すると意外に早く収まることも多い。

半導体の実需そのものが崩れたわけではない点は、冷静に見ておきたい。

注目指標と投資家心理(Fear & Greed、VIX)

CNNのFear & Greedインデックスは25(Extreme Fear)まで低下した。

週初の40台から急落し、Extreme Fear ゾーンに踏み込んだ形。

 

Extreme Fear の水準は、

歴史的に「後から振り返ると買い場だった」ことが多い水準でもある。

もちろん、そのまま続落する局面もあるため断定はできない。

ただ、長期投資家にとっては「慌てる必要はない」という目安にはなる。

 

PCEデフレーター(5月分)は今週発表され、

FRBが金利据え置きを継続する根拠として市場はこれを織り込んでいる。

次のFOMCは7月28〜29日の予定。

日本市場:史上最高値の直後に3,000円急落

日経平均・TOPIXの動き

月曜日(6月22日)、日経平均は72,353円の史上最高値を記録した。

8日続伸・6日連続最高値更新という驚異的な展開で、売買代金は約9.8兆円に達した。

 

しかし週後半から米国のAI株安が波及し、

金曜日(6月26日)は史上3位の下落幅を記録して69,360円で引けた。

週間では-1,889円(-2.65%)

 

来週(6月29日〜7月3日)の予想レンジは64,000〜72,000円と幅広い。

AI・半導体以外のセクターへの資金移動があるかどうかが注目点となっている。

為替(ドル円)の動向

ドル円は今週も161円台で推移。

FOMCの「タカ派的据え置き」を受けた2024年7月以来の高値水準で、

日本政府・日銀による円買い介入が警戒されるゾーン。

 

現時点では介入は実施されていないが、

162〜163円台への上昇局面では当局の対応が焦点になる。

輸出企業には円安メリットがある一方、

輸入コスト増が続く家計にとっては厳しい環境が続いている。

📚 今週のブログ更新

今週の書評

『スタンフォード経済学入門 マクロ編』

米国の教科書が、今の日本を読み解く視座をくれた一冊。

「32.2兆円の黒字でも、給料に届かない」

マクロの流れを知ると、NISAで何に投資すべきかが見えてくる。

海外駐在10年の疑問が、ようやく構造として腑に落ちた一冊だった。

👉 書評ブログを読む:スタンフォード経済学入門 マクロ編

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👤 今週の個人的な記録

今週の習慣:水筒・おにぎり持参

毎朝、水筒とおにぎりを持参してオフィスへ向かっている。

コンビニでコーヒーとおにぎりを買うと1日500〜600円かかるところを、

手作りに置き換えることで1日あたり約500円の節約になる。

平日250日で年間約12.5万円

インデックス投資(年利5%想定)に回すと…

10年後
約157万円
20年後
約413万円
30年後
約830万円

「節約する」というより、「投資の原資をどこから生み出すか」という視点で続けている。

小さな習慣が複利でどう育つかを体感するための実験でもある。

これが私なりの答えです。みなさんはどんな工夫をされていますか?

🔎 来週の注目ポイント

  • AI・半導体株の底打ちor続落
    オープンAI IPO延期・ブロードコムの慎重見通しを受けた半導体株の動向を注視。実需(メモリ価格・受注)が崩れていないかの確認が重要。
  • ドル円と日銀介入警戒
    161円台から162〜163円台への上昇では当局の動きに注目。政府・日銀のスタンスが試される局面になる可能性がある。
  • 米国市場の薄商い(7月4日前後)
    独立記念日前後は流動性が低下しやすく、値動きが荒れやすい傾向がある。ポジション調整の動きが出やすい週。
  • 日本株の物色変化
    AI・半導体から内需・金融・インフラ株への資金シフトが起きるかどうか。出遅れセクターへの再評価が焦点。
  • FOMCまでのつなぎ期間
    次のFOMCは7月28〜29日。市場のコンセンサスは据え置き継続。その前の経済指標がどう読まれるかを確認したい。

📝 まとめ

史上最高値の翌週に急落——こういう展開は、長期投資家の「胆力」が試される瞬間。

銀行員として複数の相場危機を現場で経験してきたが、

急落の最中に「正しい判断」をするのは誰にとっても難しい。

だからこそ、

事前に決めたルール(積立額・積立日・銘柄)を機械的に守ることに意味がある。

AI投資への疑念は一時的なものかもしれないし、

構造的な転換点かもしれない。

どちらであれ、インデックスへの長期・分散・積立という方針は変わらない。

あなたの積立ルールは、今週の相場でも変わらず機能していましたか?

50代からの資産形成について、静かに誠実に発信しています

▶ aroundfiftyreal.com/introduction/

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