アウトプット大全|投資本を10冊読んでも、積立設定をしなければ資産は増えない

書評
※本記事にはプロモーションが含まれています
📚 シリーズ「資産形成の持久力」第8回/全14回

相場を読む力より、続ける力。習慣・行動・思考法を扱った本から、50代の資産形成を支える土台を考えていきます。

この本を一言でいうと

「学びの成果は、読んだ量ではなく、出した量で決まる」

著者の樺沢紫苑氏は精神科医であり、作家。

メルマガやYouTubeを10年以上、毎日休まず更新し続けている人です。

本書は「話す・書く・行動する」というアウトプットの技法を80項目にまとめた実用書で、シリーズ累計80万部を超えています。

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心に残ったポイント3つ

① 「知っている」と「やっている」の断層

樺沢氏は、インプットとアウトプットの黄金比を「インプット3:アウトプット7」だと言います。

その根拠として引かれるのが、コロンビア大学の実験です。

小学3年生から中学2年生までの100人以上に、人名年鑑の人物プロフィールを暗記させる。

与えられた時間は9分間で、
「覚える時間」と「練習する時間」の配分だけをグループごとに変えたそうです。

最も成績がよかったのは、9分のうち約40%だけを「覚える時間」に使ったグループ。

年長になるほど覚える時間は少なくて済み、約30%のグループが高得点をとっています。

覚える時間は3割でいい。
残りの7割は、使う時間に充てたほうが結果が出る、ということです。

これは資産形成に、そのまま当てはまります。

投資本を10冊読んでも、積立の設定を1つもしていなければ、資産は1円も増えません。

まず証券口座を開設する。NISAを設定する。
投資対象を決めて、積立を設定する。セキュリティの設定もする。

投資を始めれば、自然と経済や政治、市場の動きに興味が向きます。

それをXやブログでアウトプットすることで、さらに自分のものになっていきます。

金融機関に30年勤務してきて実感するのは、知識量と資産額は比例しないということです。

制度には詳しいのに枠を使っていない人。
セミナーには熱心に通うのに、口座開設で止まってしまう人。

そういう方を、何人も見てきました。

長く投資を続けていると、道のりが決して平坦でないことに気づきます。

証券会社のサイトでよく見かける
「利回り○%なら、月5万円の積立で60歳には○千万円」というグラフ。

あれは、まっすぐ右肩上がりに伸びていく錯覚を与えます。

現実には、思うように上がらない時期があり、下落しかしない時期が続くこともある。

それでも粘り強く続けていると、突然、稲妻が輝く瞬間に出合う。

なんだか、子育てに近いものを感じます。

自分のコントロールがまったく及ばない世界だと気づき、自分にできることに専念するしかないと分かってくる。

こうした感覚は、一般的な投資本には書かれていません。

自分でアウトプットし続けることでしか得られない、世界で一つだけの財産だと思います。

② 書いたものは、下落局面でも書き換わらない

樺沢氏が強調するのは、インプット→アウトプット→フィードバックの螺旋です。

インプットもアウトプットもしているのに、成長した実感がない。
その原因は、あいだのフィードバックが抜けていることだと樺沢氏は指摘します。

フィードバックとは、アウトプットによって得られた結果を評価し、その結果を考慮して、次のインプットに修正を加えるという作業です。

見直しも、反省も、改善も、原因究明も、すべてここに含まれます。

 

私にとっての、そのアウトプットが100歳までの資金繰り表です。

人生の目標「好きな人と、好きな時に、好きな場所で、好きなことをする」を達成するために作りました。

そして毎日眺め、アップデートしています。

年間の収入・支出、年ごとの目標資産額を100年分。

投資は通貨・投資国・投資種類の比率、必要な生活防衛資金の金額を、年ごとに家族の状況を踏まえて見直しています。

改良に改良を重ねた結果、我が家オリジナルの財務諸表(貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書)ができあがりました。

それでも、まだ磨き続けています。

投資実績は自動更新にして、単純作業に時間を使わない。

その代わり、現時点の状況を冷静に見つめ直し、目標金額とのギャップを脳に植え付け、今後の行動をどうするか考えることに時間を割けるようになりました。

通貨・投資国・投資種類の比率は、円グラフにしています。

眺めるだけで目標からずれていないかが分かり、軌道修正できるようにしています。

そして、ここが一番大事なところです。

投資方針を頭の中だけに置いていると、下落局面で書き換えられてしまいます。

資金繰り表というアウトプットがあるおかげで、それが投資の軸になり、下落局面でも「迷わなくなった」と思います。

最近、退職後のキャッシュフローを確保するために高配当株投資(投資信託)を始めました。

そのきっかけも、この資金繰り表の見直しでした。

書いて、眺めて、ズレに気づき、行動を変える。

これこそが、樺沢氏の言うフィードバックなのだと思います。

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③ 圧倒的な行動力と、その前提

驚かされるのは、樺沢氏本人の行動量です。

  • メルマガ 毎日発行、13年
  • Facebook 毎日更新、8年
  • YouTube 毎日更新、5年
  • 毎日3時間以上の執筆、11年
  • 年2〜3冊の出版、10年連続
  • 新作セミナー 毎月2回以上、9年連続

とにかく大量にアウトプットし、フィードバックをもらいながら修正を繰り返し、さらに成長していく。

ただし、睡眠時間は必ず7時間以上を確保するとのことです。

本書には、続けるための5つの極意も紹介されています。

1.今日やることだけを考える
2.楽しみながら実行する
3.目標を細分化する
4.結果を記録する
5.結果が出たらご褒美をあげる

私もXを毎日更新し、ブログを週2回(水曜の書評、土曜の「今週の資産形成ニュース」)続けています。

でも本書を読んで、まだまだ全然足りないと感じました。

もっと熱量を上げてアウトプットしていきたい。そう強く勇気をもらえました。

睡眠7時間の話にも共感しました。
早寝早起きに切り替えて、朝活を充実させるようになりました。

ここで注意したいのは、むやみに動けばいいわけではないということです。

やるべきことをしっかり見極めて、「これだ」と決めたものに全力投球する。

大事なのは順番です。

見極めるのが先。量はそのあと。

順番を間違えると、ただ忙しいだけで何も積み上がりません。

逆に、順番さえ合っていれば、量はそのまま力になります。

このシリーズで読んできた「見極める」と「捨てる」は、ここにつながっていました。


この本を読んで得られる変化

  • 「読んだ」で終わらず、行動に落とす習慣がつく
  • 投資方針を書き出すことで、下落局面でも迷わなくなる
  • 振り返りの仕組みができ、目標とのズレに早く気づける
  • 発信することが自分の理解を深めると、実感できる
  • 続けるための具体的な工夫が手に入る

こんな人におすすめ

  • 投資本は読むのに、なかなか行動に移せない人
  • 積立を設定したまま、何年も見直していない人
  • 暴落のたびに方針がブレてしまう人
  • ブログやSNSでの発信を始めたい人
  • 学び直しをはじめた50代

まとめ|見極めてから、大量に出す

知識は、持っているだけでは資産になりません。

出して、結果を見て、直す。

この繰り返しの中でしか、自分の判断軸は育たないのだと思います。

私にとっての資金繰り表は、まさにその装置でした。

作ったから軸ができ、毎日眺めるからズレに気づき、見直したから新しい行動が生まれた。

投資本を読むことは、もちろん悪いことではありません。

ただ、9冊読んで満足するより、3冊読んで残りの時間を実行と記録に使ったほうが、確実に前に進みます。

そして、量を出す前に一度だけ立ち止まる。

自分にとっての「これだ」は何か。それを見極めてから、全力で出す。

みなさんは、資産形成について何をアウトプットしていますか。

家計簿でも、投資の記録でも、SNSへの一言でもいいと思います。

一緒に続けていきましょう。そして、みんなで幸せになっていきましょう。

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